トルタロッソ製「無添加・無着色」のパンは、どのようにして誕生したのか?
簡単な歴史を振り返りながら、私たちのパン作りに対するこだわりをご紹介します。

伊賀を選んだ理由は、ずばり「澄んだ空気」と「良質の水」

33歳でプロレーサーを引退した私は、もともとアスリートとして食べることや健康管理に関心が強く、またパン職人である父親譲りの「物事を突き詰める性格」が手伝って、父の経営するパン工場を継ぐことに決めました。

2012年、それまで20年間慣れ親しんだ大阪を離れ、自然豊かな伊賀市下友田へ工場を移転します。理想のパン作りの地として伊賀を選んだ理由は、ずばり「澄んだ空気」と「良質の水」に惚れ込んだからでした。

とはいえ、当初は思い通りのパンができずに四苦八苦。特に悩まされたのが、パン作りに欠かせない「水」でした。
というのも、一般的なパン作りは生地との相性が良い「硬水」を使用します。

しかし、伊賀の水質は「軟水」であるため、従来のやり方では納得の行く味が出せなかったんです。それからは、研究と改良を重ねる努力の毎日が続きました。その甲斐あってか、1年の時を経てようやく、求めていた味わい深いパンが完成しました。

実は、私たちの工場は数百年の歴史を誇る酒蔵の跡地に建っています

さらに幸運なことに、伊賀特有の風土が、私たちにしか作れない理想のパン作りの道を切り開いてくれたのです。

実は、私たちの工場は数百年の歴史を誇る酒蔵の跡地に建っています。そのため、夏は涼しく冬もそれほど冷え込まないため、年間を通して安定した品質を保てます。

また、周囲を流れる川の湿度が、乾燥からパン生地を守ってくれるため、しっとり芳醇としたきめ細かなパンに仕上がるのです。もちろん、元酒蔵として浮遊しているさまざまな菌も、トルタロッソのパン作りを語る上で忘れてはならない存在です。

そんなめぐり合わせが幾重にも重なって、決して他では味わうことのできないオンリーワンのパンが誕生したのです。

腕利きの職人が毎日5千個の「焼成冷凍パン」を製造しています

衛生管理の行き届いた工場では、腕利きの職人が毎日5千個の「焼成冷凍パン」を製造しています。発酵したパン生地をドイツ製の回転式オーブンで焼き上げた後、そのままマイナス18度で冷凍。出荷先で解凍するだけで、香ばしい焼きたての味をいつでもお楽しみいただけます。

主な取引先は大手ホテルやレストラン、航空会社などです。オーダーから出荷まで中2日とスピーディーな上、極力ロスが抑えられて管理しやすい冷凍食品である点がメリットとなり、おかげさまでリピート注文が絶えません。その証拠に、いったん取引を始めると10年越しのお付き合いになるお客様がほとんどなんです。

パンひとつとっても、そのプロセスやストーリーといった背景を重要視する時代にあって、トルタロッソのパンの強みといえば・・・やはり、他にはないオリジナリティです。
そのひとつが、高タンパク低カロリーパンの開発です。スポーツ選手の体を強化する食材として、Jリーグの京都サンガFCや早稲田大学ラグビー部などに提供していました。

直営店「TORTA ROSSO(トルタロッソ)」では、常時180種類を超えるパンが並んでいます

工場2階にある直営店「TORTA ROSSO(トルタロッソ)」では、「パン作りにゴールはない」と考える研究熱心な父が、早朝5時半から焼き上げる手作りパンを、どなたでもお買い求めいただけます。

常時180種類を超えるパンが並び、中でも好評を得ているのが「明太フランス」。歴史ある配合で作り上げる本格的なフランスパンをソフトに作り上げ、明太子とバターを混ぜ合わせたオリジナルの明太クリームを塗りこみました。一度食べるとやめれない味で、特に子供たちのおやつに人気みたいです。

多くのお客様の「おいしかったー」「また食べたい!」という、職人泣かせの言葉を糧に、採算は度外視して市販の半値以下で提供しています。
おかげさまで口コミが広がり、地元だけではなく奈良や滋賀などからも、多い日には500人以上のお客様がお越しくださいます。

今後は、気軽に焼きたてパンを楽しめるようなイートスペースを設けて、より地域に愛されるパン屋さんを目指していきます。
本場フランスで修業を積んだ父の確かな技術力と、伊賀の大自然の恵みに支えられたトルタロッソ製パンを、ぜひ一度お試しください。